5月末の快晴のある朝、電車に乗って福岡市の西区小戸までやってきました。
今日はサヌイ織物さんの博多織工芸館を訪問します。
博多織工芸館は770年の歴史をもつ福岡の伝統的工芸品である博多織の伝統を学び体験することができる施設です。詳しくはHPをごらんください。
江戸幕府に博多織を献上した例品として黒田藩より織元へ授けられた紋付の丹前や現在も多く使われる献上柄もみられる江戸時代の見本帳など、歴史的な資料となる品々が展示されています。
ネクタイや名刺入れ、携帯ストラップなどの小物も展示販売されています。写真の右は株式会社サヌイ織物の代表取締役:讃井勝彦さん。
「これは1995年に博多座さんに納品したタペストリーのサンプルです。櫛田神社の「風神雷神あかんべぇ雲の間の山笠の図」をもとに、デザイナーの故西島伊佐雄氏が織物用に描いたものを忠実に織りました。」うちの自信作なんですよ。と語る讃井社長は3代目社長です。
織物であるにもかかわらず、写真のように細かい表現も可能です。
「最近では結婚式の記念品として人気なんですよ」と讃井社長。写真は色あせてしまいますが、織物だと、色あせること無く長期間保存できるそうです。
展示販売スペースの一部分では工事されていました。「やっぱり博多織は和室に似合う素材なので、展示スペースにも和の雰囲気が欲しくなってしまい、いま急いで社員に作ってもらってます。自分たちで手を動かしたほうが愛着も湧きますしね。」
おっとそこに小さなお子様がアンパンマンの太鼓を持って登場。
「いや~うちの4代目です。これが可愛いとですよ~」 讃井社長デレデレです。
うーん、よく似てますね♪将来が楽しみです。
ちょっと工場の方に行ってみましょうか。
展示場の反対側の方にある工場には機械式の織り機が6台。それぞれに職人さんが張り付いて少しづつ博多織が糸を紡いでました。
複雑な図案だといくら機械を使うとはいえ、人の手と目のチェックが必要です。1,000本以上の糸の編みこみに目を光らせ厳しく仕上がりを確認しながら品質チェックを行なっていました。
そこに、なんか気になる黒い板を発見・・・これはもしかして・・・
そう、これは懐かしの5インチフロッピー・ディスク!!3.5インチでもめずらしくなったというのに、5インチフロッピー!!まだ生産されていたのかーーーっ!!
「さすがに生産されてませんね、3.5インチも最近生産終了されました。織り機の市場ではまだまだ5インチフロッピーが現役な工場が多いんですよ。設備投資もそうそうできませんものね(^_^;)」
そうなんですね、そうですよね。5インチフロッピーを見たのは中学生以来だったので、ちょっとビックリしました。まだまだ現役なところもあるのか。
おっ!!まだ4代目登場。讃井社長手作りの糸より機をオモチャに遊ぶとはますます将来有望ですね。これでサヌイ織物の将来も安泰だ。
最後に讃井社長の奥様も交えてパチリ。快晴な天気が気持ちいい小戸の海沿いにある博多織工芸館。ドライブがてらに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。明るい讃井社長ファミリーがお待ちしております。
博多織工芸館 HPはこちらから
【営業時間】
月~日 9:00-17:00 (年末年始・お盆除く)
【アクセス】
・福岡市営地下鉄 姪浜駅より
徒歩約20分 または
西鉄バス97番で「車両基地前」下車 徒歩約5分
・JR 下山門駅より
徒歩約15分
・お車で
福岡都市高速姪浜ランプより約5分(駐車場あり)